■原発って、本当に要らないの?
よく聞く質問と、それに対する呼びかけ人の考えです。
私はまだまだ原発について知り始めたばかり。
考えの間違っている部分、足らない部分、あると思います。
これからも少しずつ、調べて、考えて、伝えていきます。
ご意見いただけましたら幸いです。
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原発を動かさないと、電力が足らないのでは?
計画停電しようものなら、工場など産業に与えるダメージが大きいです。 |
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2011年の計画停電、あれは本当に死活問題でした。
生もの、冷凍物を扱っている個人経営店。
この大不況で自転車操業となっているお店が数多くあります。
それでさらに商品にダメージを受けたのですから。
ですが、2012年9月1日現在、東京電力管内で計画停電は1回もありませんでした。
節電要請もありません。
それでいて東電は電力を余らせています。
今、東電の稼働原発は0であるにもかかわらず。
原発がなくてもいつもどおりの生活ができる関東甲信越。
あの福島の事故は、はじめから起こさずに済んだものではないでしょうか。
「2011年より、涼しかったからでは?」
「2011年より、あまり電気を使っていないんだろう」
確かにそうですね。
2011年と比べ、2012年は
6月は「1.25」度、7月は「0.35」度低かったです。
(2012/9/1現在、8月情報は未掲載)
使用電力は、6月で「6億2126万」kw、7月で「2億3367千万」kw少ない状態でした。
でもこれは、東京電力の火力発電所1基の発電量と比べたら小さな数字。
▼東電で最も低い出力の火力発電所
常陸那珂(7億4400万kw/月)
▼最も高い出力の火力発電所
富津(37億4976万kw/月)
東電は、火力発電所だけでも15ヶ所あります。
電力もまたまだ余力充分!
余力が無くなったら、節電する。
原発を動かす必要はないと感じませんか? |
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電気代が上がりますよね。
原発のほうが、発電コストが安いでしょ? |
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電気代が上がるのは、東京電力が事故を起こしたにもかかわらず、自分たちの生活を維持したいからではないでしょうか。
支払っている私たちと、受け取っている経営陣、金銭感覚が全く違います。
事故後、少なくても一度給料を下げました。
人件費の一部を事故対応に回すために。
しかし、もともと高額な給料が同レベル企業の平均になっただけ。
▼事故前
平均年収=761万円
(平均年齢=41歳)
▼12年度
平均年収=525万円
▼14年度
平均年収=573万円
どうして、すでに年収アップが予定されているのでしょう?
その分を補償に回すという考えが、どうして無いのでしょう?
事故を起こして福島の方々、そして私たちに多大な迷惑をかけ、被曝という実感が無い、質の悪い健康被害を及ぼし、でも自分たちの生活基準はあまり落としたくない。
1度は下げたけど、これから徐々に戻していくよ。
だから、電気代上げるからね。
……この感覚、理解できますか?
ただ、悪いのは経営陣であって、一般社員や下請けさん孫受けさんは何の罪もありません。
大企業、上からの命令には逆らえないのでしょう。
上に対して意見も言えないのでしょう。
と、私は思っています。
少なくても、派遣の方、下請けさん、孫受けさんはそう。
社員さんは……、正直、分かりません。
悪い方ばかりではないと思いますが。
直接お会いしたことがないので、原発に関する書籍、研究者の話、実際に働いた経験がある方と、多方から聞いたことによる先入観では、全体的なイメージは悪い。
社員の感覚が「殿様」「特別な存在」「エリート意識」、そうしたことの塊。
社員以外を、同じ人間扱いしていないとか。
※窓口や電話オペレーターの方は派遣さんですので、そうしたところに怒りをぶつけないでくださいね。
何の関係もない方を苦しめ、肝心の電力会社は痛くも痒くもないという状態ですから。
コストの話に戻すと、増え続ける放射性廃棄物の処分費用が計算されていません。
処分場の建設費、開始後の人件費、処分費。
廃棄物の管理費も延々必要ですね。
何十万年と地中深くに埋めなくてはなりませんから。
原発を使い続けると、どんどんコストが増えていきます。
そういえば、全然使っていない「もんじゅ」、使っていないのに維持費が1日5,000万円。
私たち、毎日遅くまで仕事して、生活を切り詰めて、少しずつためたお金でリフレッシュして、そうした、大切なお金の一部がこうした事に使われる。
事故を起こし、莫大な税金が使われました。
電気代も値上げされました。
電力会社にお金を払い、国にお金を払い、その2ルートで私たちのお金が原発対応に使われています。
原発は火力と違って、廃棄物の処分も、発電所を処分するまでの期間も、桁が違います。
原子炉自体も放射性廃棄物。原発内で働く方たちの服も、放射性廃棄物。
管理が必要なゴミもいっぱいです。
それでも原発の方が、コストが安いのでしょうか? |
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石油の輸入が止められたら、再びオイルショックの状態になってしまう |
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1973年、石油の供給が減らされたため「オイルショック」と呼ばれるパニックが起こりました。
現在40代の方が生まれた頃の話です。
当時石油に頼っていた発電。
将来を考え、原発移行が加速したという事情は、よく、わかります。
心配されているのが、産油国による「輸出制限」「価格の高騰」。
そして「石油の枯渇」。
オイルショックから40年経ち、火力発電の主要原料は石油から石炭や天然ガスに切り替わっています。
かつて70%を担っていた石油火力は、2010年に6%に。
ただ翌年原発事故が起きたため、現在で10%くらいに増えています。
輸出制限や価格の心配は、原子力発電の燃料である「ウラン」も同じ事ではないでしょうか。
「ウラン」は輸入に頼っており、さらに残存量は石油の数分の一しかありません。
そこで、ウランの輸入問題の対策として「国内で再処理しよう!」という考えになりました。
青森県に建設中の再処理工場と、福井県にある「もんじゅ」です。
「もんじゅ」は「高速増殖炉」と呼ばれる新しい技術です。
再処理工場はトラブルが続き、当初発表した建設費用は7600億円が2011年2月現在で2兆1930億円もかかっています。
(WIKI情報です)
初めての試みですから、いろいろな事故が起きるのでしょう。
そして未だに完成しません。
そしてもんじゅ、当初の予定では1980年での実用化。
稼働したのが1995年。ただ未だに技術が確率できず、事故が幾度が起き、現在は止まっています。
これまで1兆円以上が使われ、さらに停止中の維持費に1日5,000万円が使われています。
技術が確立できず、破綻している高速増殖炉計画。
後どれくらい続け、どれくらいのお金がつぎ込まれていくのでしょう。 |
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原発を無くしたら、それで生活している人が職を失う。 |
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この問題、私にはまだ代案がありません。
起きるかわからない事故よりも明日の生活。
そうならざるをえないですよね。
私は電力会社に関わる方々、原発の地元の方々の生き方、人生、それを否定しません。
誰も加害者ではなく、責任がないのですから。
私が責任があると考えているのは、
・電力会社の歴代経営陣、
・原発を日本に作り、使い続けた自民党の歴代トップ陣
・再稼働させた野田さんら現民主党のトップ陣
です。
事故が起きた時の被害は、原発を廃炉にした時の比ではありません。
放射性濃度が高い場所に割り振られるのも、いざという時に捨てられるのも、立場が弱い下請けさんや孫受けさん。
「今更仕事を変えられない」
「転職できる時代じゃない」
「長年住んでいた土地から離れたくない」
「事故なんて起きないかもしれない」
原発で生活の糧を得る方々にとって頭で解決する簡単な問題でないこと、分かります。 |
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